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細胞:赤血球系細胞のオートファジー性成熟におけるNixの不可欠な役割

Nature 454, 7201 doi: 10.1038/nature07006

赤血球系細胞では最終分化中に脱核と細胞小器官の除去が起こる。赤血球の成熟ではオートファジーが細胞小器官の除去を仲介することが示唆されているが、この過程の基礎となる分子機序は明らかになっていない。本論文では、ミトコンドリアのオートファジーを介した赤血球の成熟調節で、Bcl-2ファミリーに属するNix(別名Bnip3L)がもつ役割について報告する。Nix−/−マウスは、成熟赤血球の減少とそれを補うための赤血球前駆細胞の増加を伴う貧血を発症した。Nix−/−マウスの末梢血の赤血球は、ミトコンドリアを保持しており、in vivoで短寿命であった。Nixが存在しなくても、リボソームの除去は正常に行われたが、除去のためのオートファゴソームへのミトコンドリアの取り込みは低下していた。Nixの欠損によって、ミトコンドリアの膜電位(ΔΨm)の喪失が抑制され、Nix−/−赤血球系細胞に脱共役剤あるいはBH3模倣剤による処理を行うと、ΔΨmの喪失が誘導され、ミトコンドリアのオートファゴソーム内への隔離が回復した。これらの結果は、赤血球の成熟過程で、除去のためにミトコンドリアをオートファゴソームに向かわせるには、Nix依存的なΔΨmの喪失が重要であること、また、この機能が阻害されると、赤血球の成熟が損なわれ、結果として貧血になることを示唆する。我々の研究は、ミトコンドリアのオートファジーが関与するミトコンドリアの品質管理の基礎となる分子機序解明の手がかりにもなるかもしれない。

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