Volume 449 Number 7159

Editorials

NIHの助成審査システム改革には科学界も積極的に応じており、早急に抜本的な改革が求められる。

p.115

doi: 10.1038/449115a

アジア太平洋地域が温暖化問題に取り組み始めたのは歓迎すべきことで、今後さらに議論を続け、有効な対策を進めることが望まれる。

p.115

doi: 10.1038/449115b

EU加盟という目標が、トルコの科学界に、予算増や研究環境の向上などの恩恵をもたらしている。

p.116

doi: 10.1038/449116a

News

ロシア連邦保安局(FSB)が、共同研究のために微生物試料を運んだだけの科学者に生物兵器密輸の疑いを。

p.122

doi: 10.1038/449122a

絶滅が危惧される東南アジアのクープレーは、野生牛と家畜の雑種ではなく新種であることが判明。

p.124

doi: 10.1038/449124a

長く支持されていた「神経伝達物質の量子的放出説」のデータ解釈に異論が。

p.124

doi: 10.1038/449124b

Q&A インターフェロンの発見者リンデンマン氏に訊く。

p.126

doi: 10.1038/449126a

ニシゴリラが、エボラウイルスと戦争による生息環境の悪化で、絶滅危惧IB類からIA類に。

p.127

doi: 10.1038/449127a

News Features

加速器物理学:プラズマ革命

p.133

粒子加速器は高エネルギー粒子物理学や癌の治療を大きく進展させると期待されており、小型で安価な加速器の実現も夢ではない。

doi: 10.1038/449133a

土壌生態系と菌類:地下のネットワーク

p.136

植物の生態には日光が重要だが、根に共生して菌根を作る菌類も大きな役割を果たしている。

doi: 10.1038/449136a

News & Views

太陽系外惑星:災難を免れた惑星

p.147

赤色巨星の段階を過ぎた恒星の近傍というのは、惑星が見つかりそうもない場所のようにみえる。だが、過去に膨張した恒星によってのみ込まれるのを何とか免れたらしい惑星が1つ見つかった。こういう星は、他にも存在するのだろうか。

doi: 10.1038/449147a

エピジェネティクス:知覚力のある酵素

p.148

DNAへのメチル基付加は、一部の遺伝子やゲノム配列の調節法の1つである。構造解析から、この過程にかかわる酵素複合体は予想外の塩基配列特異性をもつことが明らかになった。

doi: 10.1038/449148a

化学:分子版「合わせもの」の達人

p.149

動的コンビナトリアル化学を使えば、相互転換する化合物の複雑な混合体から、最も安定なものをうまく見つけ出すことができる。これは、もっと巧妙に、結晶化によって近縁の分子を選別するのにも使えるのだ。

doi: 10.1038/449149a

生態学:乾燥地帯でのスケーリング則

p.151

乾燥地域の生態系の植生は、スケールフリーで自己組織化された空間パターンを示す。こうしたパターンを監視すれば、突然起こる砂漠化への警告シグナルを察知できるかもしれない。

doi: 10.1038/449151a

原子物理学:反物質の気配

p.153

2個の電子と2個の反電子からなる分子は、おなじみの水素分子H2に似ているが、異なっている。この分子が作られたことは、物質-反物質状態の形成の研究に新たな進展が到来することを告げている。

doi: 10.1038/449153a

進化遺伝学:食は人なり

p.155

食餌がヒトの成長、サイズや感情に影響を及ぼすことはよく知られており、食べ物が我々の健康を増大したり、危うくしたりすることもある。しかし、我々の祖先の食餌がゲノムの変動を作り出したというのは驚くべきことだ。

doi: 10.1038/449155a

追悼:Ernst Otto Fischer氏(1918-2007)

p.156

有機金属化学の研究者であり、バイエルンをこよなく愛しながら世界人でもあったFischer氏が亡くなられた。ご冥福を祈りたい。

doi: 10.1038/449156a

Article

発生:Nodalシグナル伝達を制御するマイクロRNA

MicroRNA control of Nodal signalling p.183

doi: 10.1038/nature06100

Letters

宇宙:「極水平分枝」に位置するペガサス座 V 391星を軌道運動している巨大惑星

A giant planet orbiting the ‘extreme horizontal branch’ star V 391 Pegasi p.189

doi: 10.1038/nature06143

気候:古生代の表面温度と大気中CO2濃度の結びつき

Coupling of surface temperatures and atmospheric CO2 concentrations during the Palaeozoic era p.198

doi: 10.1038/nature06085

地球:オスミウム同位体にみられる大規模マントル融解事象と大陸成長の関連

A link between large mantle melting events and continent growth seen in osmium isotopes p.202

doi: 10.1038/nature06122

古生態:後期ネアンデルタール人を気候状況の中に位置づける

Placing late Neanderthals in a climatic context p.206

doi: 10.1038/nature06117

生態:カラハリの植生では正のフィードバックがべき乗則に従うクラスター化を促進する

Positive feedbacks promote power-law clustering of Kalahari vegetation p.209

doi: 10.1038/nature06060

生態:地中海性乾燥生態系における空間植生パターンと切迫した砂漠化

Spatial vegetation patterns and imminent desertification in Mediterranean arid ecosystems p.213

doi: 10.1038/nature06111

生態:植物の成長、炭素フラックスおよび機能形質スペクトルをスケーリングするための一般的統合モデル

A general integrative model for scaling plant growth, carbon flux, and functional trait spectra p.218

doi: 10.1038/nature06061

神経:ニューロンの配線と自己認識にはDscamの多様性が不可欠である

Dscam diversity is essential for neuronal wiring and self-recognition p.223

doi: 10.1038/nature06099

神経:POMCニューロンによるグルコース感知はグルコース恒常性を制御し肥満により障害される

Glucose sensing by POMC neurons regulates glucose homeostasis and is impaired in obesity p.228

doi: 10.1038/nature06098

生物物理:酵母プリオンの株変異体の構造基盤

The structural basis of yeast prion strain variants p.233

doi: 10.1038/nature06108

細胞:造血幹細胞では染色体の不均等な分離も、BrdUの保持もみられない

Haematopoietic stem cells do not asymmetrically segregate chromosomes or retain BrdU p.238

doi: 10.1038/nature06115

生化学:細菌のエフェクタータンパク質AvrPtoによる植物の免疫系活性化の構造基盤

The structural basis for activation of plant immunity by bacterial effector protein AvrPto p.243

doi: 10.1038/nature06109

細胞:Dnmt3Lに結合したDnmt3aの構造が示唆するde novo DNAメチル化のモデル

Structure of Dnmt3a bound to Dnmt3L suggests a model for de novo DNA methylation p.248

doi: 10.1038/nature06146

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