Letter

気候:古生代の表面温度と大気中CO2濃度の結びつき

Nature 449, 7159 doi: 10.1038/nature06085

古生代(543〜248 Myr前)のほとんどの期間、大気中の二酸化炭素濃度は現代の数倍であったようだが、石炭紀の間に現在と同程度にまで低下した。二酸化炭素は温室効果ガスであるため、古生代初期には表面温度が非常に高かったと考えられてきた。しかし、熱帯の海面水温の炭酸塩化石のδ18Oに基づく再構築によって、この期間中の温度変動の規模が小さかったことが示され、これは、全球の気候が大気中の二酸化炭素濃度の変動に依存しない可能性を示唆している。本論文では、δ18O法とは異なり、古生代海洋の同位体組成の独立な推定値を必要としない「炭酸塩凝集同位体(carbonate clumped isotope)」法を用いて、腕足動物化石や軟体動物の殻の化石から得られた海面水温の推定値を提示する。今回の結果は、熱帯の海面水温が、二酸化炭素濃度が比較的高かったと考えられているシルル紀初期(443〜423 Myr前)には現在より著しく高く、二酸化炭素濃度が現在と同程度であったと考えられている石炭紀後期(314〜300 Myr前)には現在とほぼ同じくらいであったことを示している。我々の結果は、大気中の二酸化炭素濃度の上昇が全球温度の上昇を駆動または増幅するという考えと一致している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度