Letter

生態:植物の成長、炭素フラックスおよび機能形質スペクトルをスケーリングするための一般的統合モデル

Nature 449, 7159 doi: 10.1038/nature06061

植物の成長と機能形質を結びつけることは、生態系動態に対する生物の特性のスケーリングや、選択がどのようにして統合された植物表現型を形作るのかを理解するために、極めて重要である。しかしこのためには、植物個体内部や複数の植物個体での炭素およびバイオマスのフラックスに、形質が具体的にどのように影響を及ぼしているかを示す一般的な機構理論が必要となる。今回我々は、相対成長率に関する基礎研究や、機能形質スペクトルに関する近年の研究、および代謝スケーリング理論を踏まえて、形質に基づく植物成長の一般化モデルを導いた。我々のモデルは、広範な実験データと一致しており、重要な機能形質が相互作用して相対成長率のばらつきをどのように制御するか、また、被子植物と裸子植物の両方についての相対成長の標準化、いくつかの機能形質スペクトルの相関性の量的形態に対して独自の予測を行う。このモデルは、また別の葉レベルの形質のスケーリング相関性を組み込み、ひいては、相対成長率および代謝スケーリングの理論を機能形質スペクトルと統合するための、一般的な量的枠組みともなる。我々は、炭素利用効率の算定にこのモデルを適用した。この無視されることの多い形質は、相対成長率のばらつきに影響を及ぼしている可能性があり、地理的勾配を横切って一方向に変動しているようにみえる。総合すると、我々の得た結果は、植物の量的形質と維管束輸送網の幾何学的形状の両方がいかにして、一般的スケーリング理論に統合されうるかを示している。我々のモデルは、1つの統合された相対成長表現型の内部で複数の形質がどのように同時変動しているかだけでなく、形質変動が多様な個々の生態系の内部や複数の生態系にわたっての植物の成長や、炭素フラックスに機構的にどのように影響を及ぼしているかも予測するための枠組みとなる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度