注目の論文
「1000頭の雄ウシ」プロジェクト第1期の成果
Nature Genetics
2014年7月14日
Genetics: Phase I of the 1000 Bulls project
ウシの健康増進だけでなく、酪農業と牛肉産業の支援を目的とする大型プロジェクトが進行中だが、このほど、234頭のウシの全DNA塩基配列が解読された。その詳細を報告する論文が、今週オンライン版に掲載される。
今回、Ben Hayesたちは、ホルスタイン-フリージアン種、フレックフィー種、ジャージー種の合計232頭の雄ウシと2頭の雌ウシのゲノムについて塩基配列解読を行った。解読対象となったのは、この3集団の「重要な祖先個体」であり、ここに、それぞれの種の遺伝的多様性の大半が含まれていると考えられている。
Hayesたちは、解読したDNA塩基配列を用いて、胚死亡(ウシの繁殖力減退の主な原因)、骨格奇形、産乳量、縮毛に関連する遺伝子を同定した。こうした知見が得られたことで、今後は、より直接的な方法で健康なウシを選別して、食肉と牛乳の生産効率を高めることができるかもしれない。
doi: 10.1038/ng.3034
注目の論文
-
5月9日
生物学:人為起源の地球規模の変化が感染症伝播リスクに影響を及ぼしているNature
-
5月8日
生態学:マッコウクジラの複雑な鳴音を調べるNature Communications
-
5月7日
遺伝学:APOE4遺伝子バリアントはアルツハイマー病の他とは異なる遺伝的タイプである可能性があるNature Medicine
-
5月3日
動物学:薬用植物を使って創傷治療を行う野生動物が初めて報告されるScientific Reports
-
5月3日
進化学:地球の磁場が弱くなっていたために地球上の生物の多様化が進んだのもしれないCommunications Earth & Environment
-
5月2日
人類学:長期的レジリエンスは苦難によって構築されるNature