注目の論文
喫煙行動に影響を及ぼす遺伝的多型
Nature Genetics
2010年4月26日
Variants influence smoking behaviors
喫煙行動のいくつかの測定値に影響を及ぼす遺伝的多型が同定されたことを報告する3編の論文が、Nature Geneticsに掲載される。これら3つの研究のそれぞれでは、喫煙の開始、喫煙への依存と禁煙を反映する喫煙行動測定値に関するゲノムワイドな関連解析が行われた。そして、喫煙への依存の測定値である1日当たりの喫煙本数について最も強い関連がみられた。
3つの研究では、喫煙行動のいくつかの測定値について記録のある人々のデータについて解析が行われ、その数は合計で14万人を超えている。C Francksらは、喫煙量に関するゲノムワイドなメタ解析を実施し、これまでに報告されていた15番染色体上のCHRNA3-CHRNA5-CHRNB4遺伝子座との関連が再現されたことを報告している。CHRNA3、CHRNA5、CHRNB4各遺伝子は、ニコチン性アセチルコリン受容体サブユニットをコードしている。また、H Furbergらの研究チームとK Stefanssonらの研究チームは、1日当たりの喫煙本数に関連する複数の遺伝領域を同定した。この領域には、別のニコチン性アセチルコリン受容体サブユニットをコードする候補遺伝子(CHRNB3とCHRNA6)とニコチン代謝酵素をコードする候補遺伝子(CYP2A6とCYP2B6)が含まれている。
doi: 10.1038/ng.571
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