注目の論文
ウェストナイルウイルスを制御
Nature Immunology
2010年9月6日
Controlling West Nile Virus
ウェストナイルウイルス(WNV)との闘いに大きな意味をもつ酵素の報告が寄せられている。WNVに対する応答の分子基盤の解明は、WNVをはじめとする危険なウイルス感染を制御するてがかりになるかもしれない。
WNVは、命にかかわる可能性のある中枢神経系の疾患を引き起こし、発展途上国に広がりつつある。E Fikrigたちは、免疫系がWNV感染と闘うのに必要な酵素として、カスパーゼ-12を同定した。
カスパーゼ-12は通常は細菌感染に対する免疫応答を抑制するが、逆に、WNVに対する効果的な免疫応答の誘導にはこれが必要なことが、マウスで明らかになった。WNVが狙う主要な標的はニューロンだが、カスパーゼ-12の濃度が最も高いのはニューロンで、WNVに対する免疫応答を亢進させるのに役立っている。
ヒトでもWNVと闘うのにカスパーゼ-12が必要なことが判明すれば、今回の研究は、感染の治療に重要な意味をもつことになるだろう。
doi: 10.1038/ni.1933
注目の論文
-
11月14日
医学:豚からヒトへの腎臓移植の長期経過観察Nature
-
11月14日
生態学:鳥インフルエンザがサウスジョージア島の繁殖期のゾウアザラシ個体数を半減させるCommunications Biology
-
11月13日
気候変動:ムンバイにおける異常降雨に関連した不均衡な死亡率Nature
-
11月11日
加齢:多言語使用は老化の加速を防ぐかもしれないNature Aging
-
11月11日
バイオテクノロジー:超音波がマウスの脳卒中後の脳内残留物を除去するのに役立つNature Biotechnology
-
11月6日
神経科学:時間の経過とともに発達する脳の変化を解明するNature
