注目の論文

脳損傷とアルツハイマー病の関連性

Nature Medicine

2009年3月16日

A brain trauma?Alzheimer’s disease connection

アルツハイマー病に関係する2種類の酵素が、外傷性脳損傷にもかかわっている可能性があるという。

βアミロイドペプチドはアルツハイマー病の病変に特徴的にみられるが、ヒトの外傷性脳損傷の後にも、これが急激に蓄積する。M Burnsたちは、βアミロイドの生成に必要な酵素、βセクレターゼとγセクレターゼのどちらか一方を阻害すると、実験的に脳損傷を負わせたマウスで、運動と行動の異常が軽減され、ニューロンの減少が抑えられた。

この2種類のセクレターゼは、アルツハイマー病と闘うために盛んに研究されているが、外傷性脳損傷の治療の標的としても有望かもしれない。

doi: 10.1038/nm.1940

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