注目の論文
顔認識の結合をつくる
Nature Neuroscience
2008年11月24日
Making connections for face recognition
顔を認識する能力が損なわれる相貌失認という障害を先天的にもつ人では、脳の顔処理を行う領域間の接続が途絶えていることが、Nature Neuroscience(電子版)に報告される。
以前の研究で、相貌失認患者の脳では顔処理領域の相互結合の程度や活動レベルは比較的正常とわかっている。今回C Thomasらは、これら領域間の接続の途絶が疾患の原因かどうかを調べた。顔処理領域は白質の2つの重要な神経路で結ばれているが、相貌失認の場合、どちらの路も構造の統合性が低下していることがわかった。周辺の領域と結合しているほかの神経路には変化がない。
このような結合の構造的統合性と顔認識課題の成績には相関があるので、統合性の差がこの珍しい行動障害を引き起こすと示唆される。
doi: 10.1038/nn.2224
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