注目の論文
画像化:腫瘍に新たな光を当てる
Nature Communications
2012年11月14日
Imaging: Tumours in a new light
腫瘍の画像の質を現在よりも高めるとされる近赤外線発光プローブについて報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。従来のプローブに関連した諸問題の一部(例えば、画像化感度や特異性が低いこと)が、この新しいプローブによって克服される可能性が生まれている。
近赤外線は、腫瘍の画像における腫瘍対バックグラウンド比を向上させることが知られているが、今回、J Raoたちは、光を照射しなくても近赤外線を発光するナノ粒子を開発した。このナノ粒子プローブには、有害な重金属が含まれておらず、これによって医療分野への応用が促進される可能性がある。Raoたちは、マウスを使って、このプローブを評価し、循環時間が長く、血清中での安定度も高く、近赤外線の発光が強いことを明らかにした。
蛍光画像化法は、生物系の本来の状態を可視化し、また、医用画像化(例えば、外科手術の際のガイドとなる)を行うためにも有用なツールになっている。効果的なプローブが新たに開発されれば、蛍光画像化法の有用性の向上は続くと考えられる。
doi: 10.1038/ncomms2197
注目の論文
-
12月4日
社会科学:不安定なビデオ通話は、会話だけでなくそれ以上のものを損なうNature
-
12月3日
動物の行動:病気のアリはコロニーを守るため自ら犠牲となるよう合図するNature Communications
-
12月2日
代謝:初期の感覚刺激がマウスの肥満リスクを形作るかもしれないNature Metabolism
-
12月2日
ウイルス学:ヘテロ接合型CCR5 Δ32幹細胞移植後のHIV-1寛解Nature
-
11月28日
心理学:インスタグラムのユーザーはソーシャルメディア依存症を過大評価しているScientific Reports
-
11月27日
人類学:古代の「謎の」足の持ち主を発見Nature
