注目の論文
住血吸虫ゲノムの塩基配列解読
Nature Genetics
2012年1月16日
Schistosome genome sequence
一般的な住血吸虫の1つで、住血吸虫症という寄生虫疾患の病原体であるSchistosoma haematobiumのゲノム塩基配列が解読された。その詳細を報告する論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。 ヒト住血吸虫症の病原体には主に3種類のものがあるが、そのうち、泌尿生殖器住血吸虫症とヒト膀胱がんとの関連性が明らかになっているのは、S. haematobiumだけだ。 今回、R Gasserたちは、S. haematobiumの全ゲノム塩基配列解読の結果を報告している。Gasserたちは、腸管住血吸虫症の原因であり、ゲノム塩基配列解読がすでに行われている住血吸虫S. mansoniとS. japonicumとの比較ゲノム解析も行い、これらの住血吸虫種の生活様式の差異を説明しうる特徴を明らかにした。また、Gasserたちは、S. haematobiumのトランスクリプトーム解析も行って、性差のある遺伝子発現プロファイルと特異的役割を卵期から成体期までの生活環にわたって明らかにした。
doi: 10.1038/ng.1065
注目の論文
-
5月29日
社会科学:研究テーマの変更は被引用数の減少につながるかもしれないNature
-
5月28日
古生物学:クジラの骨から作られた最古の道具の証拠Nature Communications
-
5月27日
生態学:世界的に過小評価されている外来種のコストNature Ecology & Evolution
-
5月22日
微生物学:効果的な新しい抗マラリア薬は寄生生物を標的とするNature
-
5月21日
医学:非接触型無線モニタリングによる心臓不整脈の検出Nature Communications
-
5月20日
人工知能:大規模な言語モデルは、オンライン討論において人間よりも説得力を持つことができるNature Human Behaviour