注目の論文
発育遅延に関するコピー数多型地図
Nature Genetics
2011年8月15日
Map for developmental delay
知的障害と発育遅延の患者に見られる希少なコピー数多型(CNV)に関するゲノム地図について報告する論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。今回、CNVに関してゲノム全体の罹患率地図が得られたことは、臨床と研究の両方にとって重要な意味を持つと考えられる。
今回、E Eichlerたちは、さまざまな発育障害と知的障害を持つ15,767人の子どもを対象にCNVを調べた。その結果、これらの小児症例では、大きな領域を占めるコピー数多型が成人対照群より数多く存在し、こうした障害になるリスクがCNVの大きさに比例して増加することが判明した。また、発育障害の重症度の高い患者ほど、大きなCNVの負荷が大きいこともわかった。Eichlerたちは、これらの小児症例における発育遅延の約14.2%は、大きなコピー数多型によって説明できるという見方を示している。さらに、Eichlerたちは、59の病原性CNV候補を同定し、これらの障害において役割を担っている可能性のある遺伝子を明確に示している。
doi: 10.1038/ng.909
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