注目の論文
「ちょうどよい」触媒を探す
Nature Chemistry
2011年6月13日
Finding a ‘Goldilocks’ catalyst
燃料電池や金属-空気電池向けの効果的な触媒の探索指針を示す設計原理がNature Chemistry(電子版)に報告されている。現在クリーンエネルギーデバイスは、白金やパラジウムなどの高コスト金属が用いられているため、幅広い利用が阻まれている。低コスト触媒を探索することによって、そうしたデバイスの普及が可能になるであろう。
Y Shao-Horn、H Gasteigerおよび共同研究者らは、ペロブスカイト型化合物と総称されるさまざまな酸化物化合物を研究し、マンガンまたはニッケルを含むペロブスカイト型化合物が最良の性能を示すことを発見した。彼らは、分子軌道法を利用することによって、触媒性能を決定する要因が2つあるという結論を出した。1つは特定の軌道に存在する電子の数であり、もう1つは金属原子と酸素原子の結合の程度である。これらの基準を指針として、費用効率が高く、電子の数と結合が「ちょうどよい」材料でできた最良の触媒を求めて探索が続けられている。
doi: 10.1038/nchem.1069
注目の論文
-
10月10日
老化:食事制限がマウスの健康と寿命に与える影響Nature
-
10月9日
バイオテクノロジー:電気縫合はラットの創傷治癒を促進するNature Communications
-
10月8日
老化:人間の平均寿命の延伸が鈍化しているNature Aging
-
10月3日
神経科学:ショウジョウバエの脳の完全な地図Nature
-
9月26日
進化:哺乳類の顎関節の起源を調査するNature
-
9月26日
ウイルス学:牛のH5N1型インフルエンザは搾乳によって広がる可能性があるNature