注目の論文
多発性硬化症のメディエーター
Nature Immunology
2009年8月17日
Mediator of multiple sclerosis
多発性硬化症(MS)の進行期にかかわる因子が同定された。
MSは神経系に影響の出る自己免疫疾患で、身体機能や認知機能の障害に結びつく。MSの進行経過にはさまざまなパターンがあり、再発-寛解期を経た後に、不可逆的な進行期が出現する。進行期のMSには、現在のところ効果的な治療法はない。
H WeinerとF Quintanaのグループが同定したのは脂質15-HCで、進行性のMS患者では高濃度の15-HCが存在するが、再発-寛解型のMS患者にはみられない。この15-HCがPARP-1とよばれる受容体を活性化すること、MSのマウスモデルでPARP-1活性を阻害すると病気の進行が遅くなることが判明した。
PARP-1活性の抑制が進行性MSの患者の治療に有効か同化は、今後研究を進めれば明らかになるだろう。
doi: 10.1038/ni.1775
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