注目の論文
T細胞の成熟にはビタミンDが必要
Nature Immunology
2010年3月8日
T cell maturation requires vitamin D
ビタミンDは、免疫系のT細胞にとって不可欠な情報伝達経路のカギとなる重要な成分だという。ビタミンD濃度が低い患者由来のT細胞が、健康な個体由来のT細胞に比べて感染への対処能力が低い理由は、これで説明できる。
C Geislerたちは、ヒトの抗原刺激を「まだ経験していない」ナイーブT細胞では、T細胞での情報伝達に必要な酵素PLC-γ1が発現していないことを発見した。この酵素がないためにナイーブT細胞は、「経験のある」成熟T細胞に比べて、抗原刺激に対する反応性がはるかに低い。PLC-γ1の発現にはビタミンDが必要だが、驚いたことに、マウスでは成熟T細胞のビタミンD依存性は認められなかった。
doi: 10.1038/ni.1851
注目の論文
-
5月9日
生物学:人為起源の地球規模の変化が感染症伝播リスクに影響を及ぼしているNature
-
5月8日
生態学:マッコウクジラの複雑な鳴音を調べるNature Communications
-
5月7日
遺伝学:APOE4遺伝子バリアントはアルツハイマー病の他とは異なる遺伝的タイプである可能性があるNature Medicine
-
5月3日
動物学:薬用植物を使って創傷治療を行う野生動物が初めて報告されるScientific Reports
-
5月3日
進化学:地球の磁場が弱くなっていたために地球上の生物の多様化が進んだのもしれないCommunications Earth & Environment
-
5月2日
人類学:長期的レジリエンスは苦難によって構築されるNature