注目の論文
【動物学】魚類の多様性増大が胎生と関連している
Nature Communications
2016年4月13日
Zoology: Live birth is associated with increased diversity in fish
カダヤシ目には、約1,250種の条鰭類魚類(メダカ、モーリー、グッピー)が含まれているが、その多様化速度の上昇が胎生(生仔出生)と関連していることを明らかにした論文が、今週掲載される。この論文には、カダヤシ目の進化史が説明されており、多様化と関連する形質を調べた結果が示されている。
今回、Andrew HelmstetterとVincent Savolainenは、分子進化系統樹を作成し、それを使って約7000万年間の進化史におけるカダヤシ目魚類の生殖生活史戦略の研究を行った。特に研究の対象としたのは、胎生と1年の生活環(単年生)の進化で、これらの形質は、新たな生息地への多様化を可能にしたものだという仮説が示されている。今回の研究では、それぞれの形質がカダヤシ目において5回の独立した機会に出現したことが明らかになったが、多様化速度の上昇とは胎生だけが関連していた。
過去の爬虫類の研究では、胎生によって種分化速度と絶滅速度が上昇し、多様化に正味の影響が生じないことが明らかになっているが、これと対照的なのが今回の研究結果だ。また、爬虫類の進化の過程では、胎生から卵生への逆移行が起こったことがあるが、魚類においては、胎生から卵生への移行や単年生から多年生(複数年の生活環)への移行は確認されていない。
doi: 10.1038/ncomms11271
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