注目の論文
加速する気候帯の移動と気温上昇
Nature Climate Change
2013年4月22日
Climate zone shift gathers speed
気候帯の移動が、気温の上昇に合わせて加速してきていることを報告する論文が、今週のオンライン版に掲載される。今回の研究では、高排出シナリオの場合に、気候帯移動速度が、21世紀末までに今のほぼ2倍となり、陸域全体の約20%で気候帯が変わることが示唆されている。これは、生物種が気候の変化に適応するために与えられる時間が減り、その結果、絶滅リスクが上昇することを意味しているかもしれない。
今回、Irina Mahlsteinたちは、気候モデルによるシミュレーションを行って、全球的な気温と降水量の変化を調べ、そしてその結果として、気候帯についても調べた。その結果、月間と年間の気温と降水量に基づいた気候帯の移動が、気温上昇とともにほぼ線形に速くなっていることが明らかになった。
doi: 10.1038/nclimate1876
注目の論文
-
6月5日
気候:海と大気の相互作用が2023年の北大西洋熱波をもたらしたNature
-
6月5日
気候変動:干ばつの深刻化を招く要因の評価Nature
-
6月3日
天文学:天の川銀河はアンドロメダ銀河との衝突を回避できるかもしれないNature Astronomy
-
5月28日
古生物学:クジラの骨から作られた最古の道具の証拠Nature Communications
-
5月27日
生態学:世界的に過小評価されている外来種のコストNature Ecology & Evolution
-
5月23日
気候変動:ペンギンの糞が南極の気候変動の影響を軽減するかもしれないCommunications Earth & Environment