注目の論文
不完全な類似
Nature Geoscience
2011年9月5日
An imperfect analogue
最終間氷期(13万年前から11万4千年前)にグリーンランド氷床が融解したのは、夏季の極域温度と太陽放射の入力分布が共に高かった結果であるとNature Geoscience(電子版)に発表された論文が報告している。その結果、著者たちは最終間氷期が将来の気候変動に類似していると言い切るのは適切ではないと示唆している。 Willem Jan van de Bergたちは一連の数値モデルと計算を用いて、最終間氷期におけるグリーンランド氷床の表面質量平衡を支配する要因を評価した。この期間には、グリーンランド全体の夏季の気温は今日よりも約2℃から4℃高く、氷床は顕著に小さかった。研究チームは、その減少の約55%しか夏季の気温が高かったことに原因を求めることはできないと見積もっている。彼らは、地球の軌道が変化したことにより、夏季に北半球高緯度に達する太陽放射の量が増加したことに残りの原因を求めている。
doi: 10.1038/ngeo1245
注目の論文
-
4月23日
気候変動:温暖化が進む世界で急激な「気温の変化」が増えているNature Communications
-
4月22日
気候:都市のヒートアイランド現象による気温関連死の評価Nature Climate Change
-
4月11日
環境:世界のプラスチックのうち、再生材料から製造されたものは10%未満Communications Earth & Environment
-
4月10日
考古学:狩猟採集民がマルタに向けて出帆Nature
-
4月10日
惑星科学:月の裏側の水の存在量の評価Nature
-
4月9日
遺伝学:古代のDNAから湖魚の早期導入が明らかにNature Communications