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ソニックヘッジホッグ経路阻害のための新たな標的

Nature Chemical Biology

2013年2月18日

Telling enzymes to Shh

細胞中のヘッジホッグアシルトランスフェラーゼ(Hhat)酵素を阻害する化学的プローブが、今週のオンライン版で発表される。Hhatが、がんにおける有効な治療標的であることの確認をめざす創薬活動にとって、この低分子阻害剤の発見は1つの糸口となる可能性がある。

ソニックヘッジホッグ(Shh)シグナル伝達は、胚の正常な発生にとって重要で、Shhシグナル伝達の異常は、さまざまな種類のがんの一因となっている。Shhタンパク質は、活性化して細胞から分泌される前に数多くの化学修飾を受ける。そうした化学修飾の1つは、パルミチン酸塩や脂質をShhに付加するHhat酵素に依存している。これまでのところ、Hhatの阻害剤に関する研究報告はなかった。

今回、M Reshたちは、高処理能スクリーニングによってHhatの強力な阻害剤としてRU-SKI 43を同定したことを報告している。RU-SKI 43は、細胞中のHhatを阻害し、他の類似の酵素よりもHhatに選択性を示す。この低分子阻害剤が同定されたことで、今後、Shh活性の調節におけるHhatの重要性に関する研究が進むと考えられる。

doi: 10.1038/nchembio.1184

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