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環境に優しいエネルギーの費用負担の不公平さを知ると、消費者は激怒する

Nature Energy

2018年9月11日

Consumers see red if green energy costs are unfair

ドイツの家庭は、エネルギー集約型産業への既存の補助金が廃止されれば、再生可能エネルギーの追加費用をより快く受け入れると思われることが、今週掲載の論文で示唆されている。

環境に優しいエネルギーの拡大と普及にかかる費用を賄うために、ドイツは電力料金に一定の追加料金(再生可能エネルギー法賦課金)を課している。現在、この賦課金は、最終使用電力料金の4分の1を占めている。しかし、エネルギー集約型施設の約4%(産業利用の約40%に相当)が、この追加料金の除外対象となっている。これは、こうした産業の国際競争力を守ることを意図した政策である。消費者と産業界の間のこうした料金の不公平が、再生可能エネルギーを支える民衆の意欲に影響を及ぼす可能性があるかは分かっていなかった。

今回Manuel Frondelたちは、これを調べるため、ドイツ国内の1万1000家庭が参加した無作為化表明選択実験を行った。彼らは参加者に、2020年までに環境に優しい電力のシェアを拡大することを意図した賦課金の引き上げを快く受け入れるかを質問した。その結果、産業界の賦課金免除の横行について知らされた調査の回答者は、追加料金の引き上げを受け入れない傾向にあることが明らかになった。しかし、35~40%以上の回答者は、産業界の賦課金免除が廃止されたと分かれば追加料金を受け入れるだろうと述べた。

Frondelたちは、この研究で再生可能エネルギー政策を1つしか検証していないが、今回の知見から、炭素税制などの他の政策手段に起因する費用負担の配分への考慮も重要であることが明らかになったと結論付けている。

doi: 10.1038/s41560-018-0233-x | 英語の原文

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