Research Highlights

新規抗CD20 モノクローナル抗体はRAの有望な治療法である

Nature Reviews Rheumatology

2008年12月1日

Novel anti-CD20 monoclonal antibody shows promise as therapy for RA

関節リウマチ(RA)に対するヒト化抗CD20 モノクローナル抗体ocrelizumab を用いた初の臨床試験の結果が最近発表された。Genovese らは、最高6 種類の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)による治療の効果が不十分であった中等度から重度の活動性RA患者237 例を対象に、ocrelizumab の安全性と有効 性を検討した。患者にはメトトレキサートを併用投与し、ocrelizumab 10、50、200、500、1,000mg またはプラセボを2 回投与する群に無作為に割り付けた。

全用量で確実な臨床効果がみられ、200mg 以上の投与群で効果が高かった。全治療群において、初回点滴後にB 細胞の急速な枯渇が観察され、10mg または50mg 投与群でB 細胞の回復が早い傾向が認められた。高用量群ではC 反応性蛋白値の低下が最も大きかった。200mg 以上の投与群では、低用量群に比べて免疫原性がきわめて低かった。Ocrelizumab群の17.9%、プラセボ群の14.6%に重篤な有害事象が発現した。重篤な感染症の割合は両群で同等であった(2.0%対4.9%)。投与速度は全治療群で同等であ り、プラセボ群で速かった(51%対17%)。

以上の結果から、ocrelizumab は200mg 以上の用量でメトトレキサートと併用する場合、難治性RA患者の有効な治療戦略となり得る。

doi:10.1038/ncprheum0934

「レビューハイライト」記事一覧へ戻る

プライバシーマーク制度