【化石】古代の気候変動後もカリブ諸島で長く生き続けたコウモリ
Scientific Reports
2015年1月22日
最終氷期の終了後に起こった大規模な気候の変化は、カリブ諸島に生息するコウモリが絶滅した主要な原因ではなかったという報告が今週掲載される。これまでの考え方では、コウモリの個体数減少の原因は、およそ9000~1万1000年前の更新世後期から完新世への移行期(氷期から間氷期への移行期)における陸域の減少と気候・生息地の変化だとされていた。今回の研究では、コウモリの化石と気候モデルを組み合わせた解析が行われ、一部のコウモリ種が、この移行期の変化に耐え、その後の約5000~7000年間にわたって存続したことが明らかになった。
カリブ諸島では、最終氷期末期以降にかなりの規模の哺乳類が絶滅した。霊長類、齧歯類、ナマケモノなど一部の哺乳類の絶滅は、今から約7000~8000年前の人類の到来と関連づけられ、コウモリの絶滅の原因は、更新世後期から完新世への移行期に起こった環境の変化だとされていた。
今回、J. Angel Soto-CentenoとDavid Steadmanは、放射性炭素年代測定が行われたバハマ諸島のコウモリの化石について新たな解析を行い、コウモリの絶滅が、他の哺乳類の絶滅よりもかなり後である約4000年前に起こったことを示唆する証拠を得た。この新知見は、カリブ諸島でのコウモリの絶滅の原因がこれまで考えられていたよりも複雑なことを示唆している。バハマ諸島のコウモリの絶滅史の分析をこれまで以上に包括的に行って、コウモリ種の個体数減少と絶滅の時期についての解明を進める必要があるとSoto-CentenoとSteadmanは結論づけている。
doi:10.1038/srep07971
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