Research Press Release
【発生】鳥類の耳の発生にとって重要な分子
Nature Communications
2014年5月21日
哺乳類と鳥類の耳の発生にとって非常に重要な分子が同定されたことを報告する2編の論文が掲載される。今回の2つの研究は、聴覚を生じさせる機構の解明を進めるものであり、難聴者にとっての再生医療に取り組む方法の解明に重要な意味を持つ可能性がある。
鳥類や哺乳類(ヒトを含む)など、空気中を伝わる音を感知して聞き取る動物にとって、周波数の違いを判別できることは、同じように聞こえる単語(例えば、“bat”、“cat”、“hat”)を聞き分ける上で非常に重要だ。これらの生物種の聴覚系の細胞は、正確に組織化されており、それぞれの位置にある細胞が特定の周波数に特異的に応答する。ただし、この種の組織化に至る過程は、ほとんど解明されていない。
今回の研究で、Zoe Mann、Matthew Kelleyたちは、ニワトリのヒナにおける耳の発生を調べ、Bmp7分子が、耳の細胞の組織化を調節する重要な因子として作用して、周波数を正確に知覚できるようにすることを明らかにした。一方、Benjamin Thiede、Jeffrey Corwinたちは、この過程でレチノイン酸も何らかの役割を果たしていることを発見した。レチノイン酸の作用を阻害すると、耳の細胞の組織化に異常が発生したのだ。
以上の研究成果により、音の識別につながる分子機構の解明が進んだ。
doi:10.1038/ncomms4839
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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