Research Press Release
【圧力センサー】バイオモニタリングと人工皮膚
Nature Communications
2013年5月15日
市販の炭素ベースのデバイスと比較して、感度が約20倍で耐屈曲性にもすぐれた圧力センサーが作製された。このデバイスは、低消費電力性も兼ね備えており、健康管理とヒトの皮膚を模した人工皮膚にとっての新たな可能性を開くかもしれない。
微小圧力を検出できる皮膚をもつことは、人類にとっての必須の条件だ。この皮膚の能力は、危険に近づかないようにするうえで非常に重要で、したがって、人工皮膚の重要な属性の1つになっている。今回、Zhenan Baoの研究グループは、これまで以上に微量の刺激を感知できるフレキシブルな圧力センサーを独自に設計した。Baoたちは、このセンサーを被験者の手首に巻いて、動脈の心拍数を検出でき、外科手術中の低コストで低侵襲性の健康管理が可能となることを明らかにした。
このデバイスの目覚しい感圧性、機械的耐屈曲性と長寿命性は、携帯型健康管理機器にとって極めて重要な意味を持つ可能性があり、反応型ロボットの実現につながる可能性もある。
doi:10.1038/ncomms2832
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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