Research Press Release
元の有機半導体より高性能な半導体誘導体
Nature Communications
2011年8月17日
既知の有機半導体の誘導体をスクリーニングすることによって、新しい高性能な半導体を合成できることが明らかになった。高い移動度と高い空気安定性を有する新しい有機半導体の開発によって、有機エレクトロニクス分野の発展が期待される。今回の研究成果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。 A Aspuru-Guzikたちは、拡張オリゴチオフェンという有機半導体候補のコンピュータースクリーニングを実施した。その結果、移動度が親分子の2倍になると予想される新しい化合物が同定された。また、この化合物の合成と特性解析によって、これが高性能な半導体として有望なことが明らかになった。Aspuru-Guzikたちは、太陽光発電、フレキシブルディスプレイ、センサーなどエレクトロニクス分野のための新規材料の合成と特性解析にこの方法を用いることができると考えている。
doi:10.1038/ncomms1451
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
神経科学:AIはブレイン・コンピューター・インターフェースの制御能力を大幅に向上させるNature Machine Intelligence
-
物理学:新たな光ファイバーが通信技術を向上させるかもしれないNature Photonics
-
進化:人間の二足歩行への二つの小さなステップNature
-
社会科学:フランス革命期の「大恐怖」における噂の拡散を可視化Nature
-
古生物学:最古のアンキロサウルスに見られる極端な装甲Nature
-
環境科学:コンゴ民主共和国を侵食する都市部のガリーNature