Research Press Release
がんの有害なタンパク質折りたたみ異常
Nature Chemical Biology
2011年3月28日
タンパク質の凝集(誤って折りたたまれたタンパク質の局所的な蓄積)は、神経変性から糖尿病まで、ヒトの疾患の一因になると考えられている。Nature Chemical Biology(電子版)で発表される研究成果は、意外にもがんまでがこの根源的な病理を共有している可能性を示唆している。
タンパク質は、細胞機能を果たすのに必要な特異的三次元構造をとる場合が多い。すべてのがんのほぼ半分で変異している腫瘍抑制因子p53も、その例に漏れない。今回、F Rousseau、J Schymkowitzたちは、構造的に不安定化した変異型p53で露出している一部分を発見した。この部分はタンパク質凝集の核となり、正常なp53のみならず、別の関連タンパク質の機能にも干渉する。今回の新データは、p53のある変異がほかのタンパク質の活性を阻害して腫瘍の進行を促進する仕組みに関する洞察をもたらす。
doi:10.1038/nchembio.546
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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