注目の論文
タンパク質ネットワークに情報を加える
Nature Methods
2012年12月17日
Adding structure to protein networks
タンパク質ネットワークに三次元(3D)のタンパク質構造情報の注釈を加えるためのリソース・ツールが、今週のオンライン版で発表される。このリソースは、タンパク質ネットワークの力学に関する仮説の探究、疾患の原因となる変異の影響の解析、およびタンパク質間相互作用を阻害する物質の設計を促進するものと考えられる。
細胞の活動に不可欠な要素であるタンパク質は、きわめて組織的に相互作用を行うことによって生物学的機能を発揮する。最近、タンパク質間相互作用を明らかにする高処理能技術により、タンパク質ネットワークに関する情報が大量に生み出されている。
Patrick Aloyたちは、そうしたネットワークを構成するタンパク質に詳細な3D構造情報を加えるためのインターネットリソース・ツール「Interactome3D」を発表した。これは、結合相互作用の分子的側面の解明に有用なものである。研究チームは、入手可能な構造情報を利用してタンパク質間相互作用のモデルを作成し、8種類のモデル生物でそうした相互作用1万2,000組以上のモデルを示している。Interactome3Dでは、利用者自身が着目したタンパク質ネットワークに構造情報を加えることも可能である。
Interactome3Dについては、http://interactome3d.irbbarcelona.org/ を参照のこと。
doi: 10.1038/nmeth.2289
注目の論文
-
10月31日
古生物学:アンモライト宝石が鮮やかな色を得る仕組みScientific Reports
-
10月30日
気候変動:南極の棚氷が海洋温暖化によって脅威にさらされているNature
-
10月30日
惑星科学:圧力下で水の世界が形成されるかもしれないNature
-
10月23日
環境:リチウムイオン電池リサイクルのための国際的な枠組みNature
-
10月23日
素粒子物理学:チームワークがニュートリノの挙動の理解を深めるNature
-
10月23日
量子物理学:「時間を逆転させる」ことで量子ダイナミクスを探るNature
