注目の論文
太陽爆発の引き金は磁気フラックスロープ
Nature Communications
2012年3月21日
Magnetic flux ropes as a trigger for solar eruptions
太陽での爆発現象の前と爆発現象が起きている際の太陽表面上の磁気フラックスロープの形成と進化の観測結果が、今週、Nature Communicationsに発表される。この新知見は、太陽フレアのような爆発が自発的な現象ではなく、フラックスロープの不安定性によって生じることを示唆している。 磁気フラックスロープは、プラズマ内で発生する電流チャネルで、その周囲をらせん状の磁力線が取り巻いている。これは、コロナ質量放出のような爆発現象にとって重要だと考えられているが、そのことを示す直接証拠が得られていなかった。今回、J Zhangたちは、太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー」に搭載されたAtmospheric Imaging Assembly望遠鏡による観測結果を用いて、2011年3月8日の太陽爆発を調べた。そして、複数の温度が表示される画像を用いて、巨大なねじれたフラックスロープの形成を観測した。このフラックスロープは、外側に向かって伸長してから加速して、表面と再び結合していた。そして、このフラックスロープの形成は、太陽フレアの発生と同時期に起こっていた。今回発表された新データは、太陽フレアが自発的に起こるのではなく、フラックスロープの巨視的運動によって引き起こされることを示す証拠となっている。この新知見は、太陽爆発にとどまらず、他のプラズマ系にも適用できるかもしれない。
doi: 10.1038/ncomms1753
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