注目の論文
交雑に適した気候
Nature Climate Change
2014年5月26日
A climate for hybridization
気候温暖化によって北米西部のサケ類の交雑(在来種と外来種の異種交配)が増加していることを示した研究論文が、今週のオンライン版に掲載される。こうした相互作用は気候変動下で増強されており、生物多様性に対する深刻な脅威となっている。
今回、Clint Muhlfeldたちは、在来種のウエストスロープカットスロートトラウト(Oncorhynchus clarkii lewisi)と、過去1世紀にわたって米国モンタナ州のフラットヘッド川水系に導入されてきた外来種のニジマス(Oncorhynchus mykiss)の交雑の範囲を調査した。その結果、過去においては、交雑は1つのソース個体群だけに広がっていたが、温暖化が加速したここ30年の間に、交雑は水系を介して上流へ急速に広がったことが分かった。また、春の降水量の減少と夏の川の温度の上昇が、この変化の主な駆動因であることが明らかになった。
doi: 10.1038/nclimate2252
注目の論文
-
6月5日
気候:海と大気の相互作用が2023年の北大西洋熱波をもたらしたNature
-
6月5日
気候変動:干ばつの深刻化を招く要因の評価Nature
-
6月3日
天文学:天の川銀河はアンドロメダ銀河との衝突を回避できるかもしれないNature Astronomy
-
5月28日
古生物学:クジラの骨から作られた最古の道具の証拠Nature Communications
-
5月27日
生態学:世界的に過小評価されている外来種のコストNature Ecology & Evolution
-
5月23日
気候変動:ペンギンの糞が南極の気候変動の影響を軽減するかもしれないCommunications Earth & Environment