注目の論文
アラスカでの長期的な汚染
Nature Geoscience
2010年1月18日
Long-term contamination in Alaska
1989年に起きたタンカー、エクソン・バルデス号の事故で流出した油は、海岸の二層構造のために今でもアラスカの海岸で見ることができると、Nature Geoscience(電子版)に発表される研究が示している。北極域における石油開発と輸送は地球温暖化のためにより現実的になると考えられ、より効果的な環境保全と流出した油の除去はますます重要となるだろう。
M BoufadelとH Liは、エクソン・バルデス号の原油流出事故で汚染されたアラスカ州のエレノア島の海岸について、野外調査、トレーサー、数値シミュレーションを用いて地下水の動力学的性質を調査した。彼らは、海岸の上層は流出した油の貯蔵庫として働き、油の風化と流動性の喪失から守っていたことを発見した。この貯蔵庫からは、水位が2つの層の境界よりも下がったときに、常に油が下層に流入した。下層では酸素濃度が低いので、油は劣化せずに長期にわたって保持されたのである。
doi: 10.1038/ngeo749
注目の論文
-
5月15日
惑星科学:月内部の非対称性を示す証拠Nature
-
5月15日
化石:最も古く知られている「爬虫類」の足跡Nature
-
5月14日
Nature Scientist at Work コンペティションの受賞者の発表Nature
-
5月8日
気候変動:若い世代は、より多くの気候の極端現象にさらされる可能性が高いNature
-
5月1日
ゲノミクス:古代 DNA がピクーリス・プエブロ族の人口史を補完するNature
-
5月1日
生態学:温暖化する北極圏における植物構成の変化Nature