注目の論文
古代の突発的洪水
Nature Geoscience
2012年11月12日
Ancient outburst flooding
最終間氷期の間に起きたカナダ氷河湖からの大規模な突発的洪水は、北大西洋のラブラドル海にまで堆積物を輸送したと、今週号のNature Geoscience(オンライン版)に発表された論文が報告している。この事象は約8400年前に起きて北半球で寒冷化を起こした突発的洪水と類似しているようである。
Joseph Nicholl等は、最終間氷期の125,000年前から119,000年前の間にラブラドル海に堆積した海洋堆積物を調べた。彼らは、ハドソン湾で得られた堆積物に異常に赤い堆積層があることを同定した。この赤い堆積層は、北米氷床の融解により満たされた大陸湖から大量に流出した水により堆積したと考えるのがもっともらしい。洪水層の年代決定は困難であるが、著者等はこれまでに北大西洋で同定されている寒冷化時期に対応している可能性があると示唆している。
doi: 10.1038/ngeo1622
注目の論文
-
3月29日
環境:コロラド川の水の半分以上は農地の灌漑に使用されているCommunications Earth & Environment
-
3月28日
気候変動:極域の氷融解が世界の基準時刻に影響を及ぼす可能性Nature
-
3月28日
生態学:温暖化と乾燥によってハチ類の多様性が脅かされているNature
-
3月27日
気候変動:気候変動がワイン生産に及ぼす影響を評価するNature Reviews Earth & Environment
-
3月26日
水中探査が明らかにした予想外に大きなサントリーニ火山の歴史的噴火Nature Geoscience
-
3月22日
気候変動:地球温暖化によって食料価格の高騰がさらに進むかもしれないCommunications Earth & Environment