注目の論文
硫化物に汚染された古代海洋
Nature Geoscience
2012年8月13日
Ancient ocean sulphide poisoning
2億百万年前の三畳紀末期に起きた大量絶滅事件の際には、浅海は硫化水素によって汚染されていたと、今週号のNature Geoscience (オンライン版)に発表された論文が報告している。汚染によってジュラ紀初期の海洋生態系の回復が遅くなった可能性がある。
Bas van de Schootbruggeたちは、三畳紀末期に起きた大量絶滅事件における浅海海洋生態系を、その当時に形成された岩石中に保存された情報を用いて繋ぎ合わせた。彼らは、硫化水素で成長する細菌が存在した証拠を見つけたが、これは海洋が硫化水素に富んでいたことを示唆している。このような特定の細菌は硫化水素で成長するが、ほとんどの海洋生物にとっては毒物であり、大部分はこの時代に絶滅したことが知られている。
doi: 10.1038/ngeo1539
注目の論文
-
6月5日
気候:海と大気の相互作用が2023年の北大西洋熱波をもたらしたNature
-
6月5日
気候変動:干ばつの深刻化を招く要因の評価Nature
-
6月3日
天文学:天の川銀河はアンドロメダ銀河との衝突を回避できるかもしれないNature Astronomy
-
5月28日
古生物学:クジラの骨から作られた最古の道具の証拠Nature Communications
-
5月27日
生態学:世界的に過小評価されている外来種のコストNature Ecology & Evolution
-
5月23日
気候変動:ペンギンの糞が南極の気候変動の影響を軽減するかもしれないCommunications Earth & Environment