注目の論文
土星の月の長い地滑り
Nature Geoscience
2012年7月30日
Long landslides on Saturn’s moon
土星の氷の月であるイアペタスは異常に長い地滑りが頻繁に起きたことを示していると、今週号のNature Geoscience onlineに発表された研究が報告している。イアペタスの長い地滑りの原因を理解することは、破滅的な自然災害を引き起こしうる地球での異常に長い地滑りの理解を助けることができる。
Kelsi Singer等はカッシーニ・ミッションで得られた画像を用いて、イアペタス表面の地滑りの規模を解析した。彼らは、非常に長い地滑りを検出し、ある場合には長さが80 km以上にわたっていることが分かった。彼らの計算によれば、このような長い地滑りは通常の摩擦条件下で予想されるよりも遠くまで動きうるとのことである。彼らは、物質の滑りはその下の氷の表面を加熱し、地面を一時的に滑りやすくするので、地滑りが異常に長い距離まで動くことができると示唆している。
doi: 10.1038/ngeo1526
注目の論文
-
6月5日
気候:海と大気の相互作用が2023年の北大西洋熱波をもたらしたNature
-
6月5日
気候変動:干ばつの深刻化を招く要因の評価Nature
-
6月3日
天文学:天の川銀河はアンドロメダ銀河との衝突を回避できるかもしれないNature Astronomy
-
5月28日
古生物学:クジラの骨から作られた最古の道具の証拠Nature Communications
-
5月27日
生態学:世界的に過小評価されている外来種のコストNature Ecology & Evolution
-
5月23日
気候変動:ペンギンの糞が南極の気候変動の影響を軽減するかもしれないCommunications Earth & Environment