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乾癬性関節炎の病因および遺伝学的特性に関する新たな知見

Nature Reviews Rheumatology

2009年2月1日

New insights into the pathogenesis and genetics of psoriatic arthritis

尋常性乾癬と乾癬性関節炎(PsA)は相互に関連しあう遺伝性疾患である。乾癬の皮膚は未分化ケラチノサイトの増殖過剰および重度の炎症が特徴 的である。乾癬の関節は滑膜や筋腱付着部の重度の炎症ならびに軟骨や骨の限局性びらんを特徴とする。遺伝的解析により乾癬とPsAに共通する危険因子が明らかになっている。一般的な遺伝子変異に起因する乾癬およびPsAへの感受性はHLAクラスI領域によって最も強くなる。その他の遺伝的な危険因子は両疾患の病因において、インターロイキン(IL)-23経路に関与し、17型ヘルパーT細胞の誘導および調節に働く。IL-22やIL-17などのサイトカインの分泌により、ケラチノサイトおよびおそらく滑膜細胞は、過剰増殖の表現型を示すようになり、皮膚および関節の両方で細胞増殖と炎症の悪循環が生じる。滑膜組織では、疾患関連サイトカインは破骨細胞形成を促進し、骨びらんを招く。PsAに特 異的に関連する遺伝的な危険因子を特定することが次のステップであろう。両疾患に対しては腫瘍壊死因子を標的とする治療がしばしば著効を示すが、遺伝的解析の結果から、個人の遺伝的プロファイルに合わせたテーラーメイド治療が開発される可能性がある。

doi: 10.1038/ncprheum0987

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