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FGF23-Klotho 系:リン酸ホメオスタシスの内分泌調節

Nature Reviews Endocrinology

2009年11月1日

The FGF23–Klotho axis endocrine regulation of phosphate homeostasis

体内のリン酸値は、骨由来成長因子FGF23 と膜蛋白Klotho の協調的調節によって適切に維持されている。FGF23 は副甲状腺ホルモンやビタミンD と共同で内 分泌作用を及ぼし、近位尿細管上皮細胞ではリン酸輸送を制御するナトリウム/リン酸共輸送体を動員する。FGF23 が腎臓でリン酸排泄作用を示すには、Klotho を十分に利用できる必要がある。FGF23 は、Klotho の存在下ではリン酸のホメオスタシスに影響を及ぼす下流のシグナル伝達系を活性化させるが、動物モデルで明確に示されているように、Klotho 非存在下ではそのような作用を 発揮することができない。リン酸やビタミンD 等のいくつかの因子が、FGF23とKlotho 双方の発現を調節し、それらの機能に影響を及ぼしている可能性がある。さまざまな後天性および遺伝性のヒト疾患において認められる、リン酸代謝の変化に起因する血管および骨の異常には、FGF23 とKlotho の調節異常が関与している。本稿では、骨由来のFGF23 がKlotho と協調的に内分泌作用を及ぼすことによってどのようにリン酸ホメオスタシスを全身性に調節するのか、さらにはこれらの分子の不適切なバランスがミネラル代謝異常に起因する合併症をどのように引き起こすのかについて概説する。

doi: 10.1038/nrendo.2009.196

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