注目の論文
放射能中毒(急性放射線症候群)の治療の新薬候補
Nature Medicine
2012年6月25日
New drug candidates for treating radiation poisoning
急性放射線症候群の治療薬の新たな候補が2つ見つかった。
Hartmut Geigerたちは、遺伝子スクリーニングを行ってマウスの放射線感受性の新しい調節因子を同定し、血液凝固と炎症を制御するある経路が、意外なことに放射線障害に対する防御作用をもつことを発見した。この経路では、トロンボモジュリンというタンパク質が働いて、抗凝固作用、抗炎症作用をもつ活性型プロテインCの生成を助ける。遺伝子組み換えによるトロンボモジュリンや活性型プロテインCを静脈内注入すると、全身に放射線照射したマウスの死亡を防ぐことができた。
トロンボモジュリンも活性型プロテインCも、これまでヒトの他の病気に利用されており、用途を変えて急性放射線症候群の治療にも利用できるかもしれない。
doi: 10.1038/nm.2813
注目の論文
-
11月11日
加齢:多言語使用は老化の加速を防ぐかもしれないNature Aging
-
11月6日
神経科学:時間の経過とともに発達する脳の変化を解明するNature
-
10月28日
健康:女性は運動によってより大きな心臓の健康効果を得られるかもしれないNature Cardiovascular Research
-
10月2日
遺伝学:自閉スペクトラム症の遺伝的に異なる形態Nature
-
9月30日
健康:非依存性大麻抽出物が慢性腰痛を軽減Nature Medicine
-
9月18日
神経科学:繰り返される頭部外傷は若年アスリートの脳細胞を変化させるNature
