Primer

変形性関節症

Nature Reviews Disease Primers

2016年10月13日

Osteoarthritis

変形性関節症
拡大する

変形性関節症(OA)は、主に可動関節が罹患する最もよく見られる関節疾患で、高齢化による社会経済的影響の増大と関連している。一次性OAは、最も重要な因子である加齢や肥満などのリスク因子の組合せによって発症する。病態生理の概念は変化してきており、軟骨部の障害から関節全体に影響する多因子性疾患へと見方が広がっている。局所因子と全身因子の複雑な関連によって臨床像と構造像が修飾され、関節破壊の最終共通経路に至る。OAの薬物治療の中心は症状の軽減であり、今のところ、規制当局から疾患修飾薬(症状を抑えるだけでなく、疾患の進行を遅延または抑止する薬剤)の認可を受けたものはない。患者の表現型の同定は、進行リスクが高い患者を鑑別し、疾患の早期発見を可能にするため、臨床上の意思決定の指針となるだけでなく、より効果的で、その表現型に適した治療介入が設定できる。このPrimerでは、OAの疫学、QOL、病態機序、診断、スクリーニング、予防および疾患管理に関する最新の知見について解説する。

PrimeView
変形性関節症(OA)は、複数のリスク因子の組合せで起こる関節障害で、特に、加齢と肥満が最も重要な因子になる。このPrimeViewではOAの疫学、病態機序、診断および管理を中心に取りまとめる。
本Primerの図解サマリー

doi:10.1038/nrdp.2016.72

「レビューハイライト」記事一覧へ戻る

プライバシーマーク制度