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慢性腎臓病の神経系合併症

Nature Reviews Neurology

2009年9月1日

Neurological complications of chronic kidney disease

慢性腎臓病(CKD)は、重大かつ急速に増加しつつある世界的な健康問題である。重度CKD 患者のほぼ全員が神経系合併症を発症し、CNS からPNS まですべてのレベルの神経系が冒される可能性がある。認知機能障害は典型的には血管性認知症として発現するが、透析患者ではかなりの割合で発現し、腎移植により改善する。透析患者は健康な人と比較し、一般に虚弱で活動性が低く、運動能力が低下している。末梢性ニューロパチーは透析患者のほぼ全員に発現し、筋力低下および障害をもたらす。移植手術前に透析方法の改善や食事の変更を行うことにより、移植の転帰が改善する可能性がある。自律神経ニューロパチー患者では特定の治療法が効果的で忍容性に優れており、例として勃起不全に対するシルデナフィル、透析時低血圧に対するミドドリンなどがある。運動トレーニングプログラムおよびカルニチン補充療法は神経筋合併症に有益と考えられ、CKD の下肢静止不能症候群にはドパミン作動薬およびレボドパが奏効する。本レビューでは、CKD に伴う神経系合併症の病態生理を分析し、現在利用可能な治療を紹介する。

doi:10.1038/nrneurol.2009.138

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