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肥満誘発性インスリン抵抗性におけるマクロファージ活性化のメカニズム

Nature Reviews Endocrinology

2008年10月7日

Mechanisms of macrophage activation in obesity-induced insulin resistance

肥満誘発性インスリン抵抗性と2 型糖尿病の発症における重要なステップ として、現在、慢性炎症に注目が寄せられている。この軽度の炎症には、脂 肪組織や肝臓等の代謝組織に局在する動員型マクロファージおよび常在型マ クロファージの炎症性(古典的)活性化が関与している。これらの知見から、 肥満誘発性インスリン抵抗性には脂肪組織へのマクロファージの浸潤と活性 化が関連していると考えられるようになった。一方、脂肪組織や肝臓に常在 する選択的活性化マクロファージは、肥満誘発性の代謝性疾患において有益 な役割を果たすことが示されている。選択的活性化マクロファージは、肥満 マウスの肝臓や骨格筋の組織炎症を軽減し、酸化的代謝を増強させることに よってインスリン抵抗性を減弱させる。これらマクロファージの異なるサブ セットがインスリン抵抗性の亢進または軽減に関与しているという発見に よって、マクロファージの活性化を調節する経路が肥満に関連した疾患の治 療標的となる可能性が示唆されている。そこで本稿では、組織マクロファー ジの古典的または選択的活性化を調節する刺激とメカニズム、およびこれら のマクロファージ活性化プログラムが、末梢組織におけるインスリン作用を 調節する機序について概説する。さらに、宿主防御におけるマクロファージ 活性化の機能的重要性について論じることにより、自然免疫系と代謝系との 間のクロストークについても明らかにする。

doi:10.1038/ncpendmet0976

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