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重症疾患における副腎系の変化と糖質コルチコイドによる治療

Nature Reviews Endocrinology

2008年8月12日

The altered adrenal axis and treatment with glucocorticoids during critical illness

重症疾患では通常、視床下部-下垂体-副腎系が活性化される。コルチゾール値の著しい上昇は、重症疾患や死亡リスク上昇と関連することが報告されている。同様に、ストレスの程度に対して十分な反応が得られない場合、すなわち、相対的副腎不全(重症疾患関連性コルチコステロイド不全とも呼ばれる)が認められる場合も死亡率上昇と関連することが指摘されている。重症疾患に対する副腎の適切な反応の定義および生化学的検査法については激しい論争が続いており、それが診断の妨げとなっている。高用量の糖質コルチコイドはこの病態において影響を及ぼさず、有害であるとされる。一方、中等量の糖質コルチコイドは、急性呼吸窮迫症候群および敗血症性ショック症候群のように炎症を伴う重症疾患患者に対して推奨されている。概念実証試験の初期の結果は有望なものであったが、確固たる結論をだすには検出力が不足しているとはいえ、これまでに大規模な多施設共同試験で再現されたことはない。このため、集中治療における糖質コルチコイド療法の役割についてはいまだ明らかでない。論争が終結するまでは、重症疾患患者における糖質コルチコイド療法は、臨床医の判断で継続し、ルーチンの補助療法としての使用は避けることが望まれる

doi:10.1038/ncpendmet0921

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