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地殻のある種の再循環

Nature Reviews Neuroscience

2006年10月5日

プレートテクトニクスの過程で、物質は地表から地球内部へと送り返される。特徴的な組成をもつそのような物質が、地球内部の対流によって再び地表に戻ってくることがあるのかどうかを確かめることは、地球物理学の大きな研究目標であった。今回、上部マントル内のリチウム同位体比の変動を研究した結果から、対流する地球内部のサンプルとなるいくつかの海底溶岩の化学組成に、そのような「再循環」の証拠が見つかった。しかし予想されていたように、この再循環の証拠は元の地殻プレートから生じたものではなく、対流域に沈み込んだ地殻プレートによってマントル物質が影響を受けたために生じたものだった。したがって、地殻プレート自体がどうなったのかははっきりしないままである。

doi:10.1038/443516a

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