Research Press Release
【オプトメカニクス】量子限界近くでのカップリング
Nature Communications
2012年8月8日
量子基底状態の近くで作動する光機械系の3つの構成要素のカップリングが明らかになった。この新知見は、量子技術と考えられる技術の制御に関する重要な実証結果だ。この結果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
巨視的な物体の量子的挙動を解明することは、微小な長さスケールでの古典現象と量子現象の間の遷移を説明するうえで非常に重要であり、量子技術の開発にとっても極めて重要だ。今回、M Sillanpaaたちは、2つのマイクロメカニカルビームと光共振器からなる系を、そのビームの量子基底状態近傍の領域で作動させて、その応答を調べた。その結果、ビームの構造変動と光共振器の間にカップリングが見られ、そのような系における三者混合を示す初めての証拠となった。この結果は、こうした基本的挙動が、機械的振動と光発振の組合せによって生じており、いずれの構成要素も他の構成要素から独立していないことを暗示している。この系全体は、光共振器からの放射圧を利用することで冷却されて、純粋な量子状態に近い状態で作動するようになっている。
今回の観測結果で、データ記憶などの量子技術の基盤となりうる非古典的状態を研究するためのチップスケールのプラットフォーム候補が浮上した。
doi:10.1038/ncomms1993
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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