人類の進化:初期の人類はアフリカの熱帯雨林に生息していた証拠
Nature
2025年2月27日
アフリカの湿潤熱帯雨林には早くも15万年前には人類が暮らしていたことが示唆する、この生息環境における人類の最古の証拠を報告する論文が、Nature に掲載される。この発見は、古代の熱帯雨林の居住性に関する従来の考え方に疑問を投げかけ、西アフリカが初期の人類進化の重要な中心地であった可能性を示唆している。
人類は、約30万年前にアフリカで誕生し、その後世界中に広がっていったと考えられている。アジアやオセアニアの熱帯雨林には、早くも4万5,000年前から人類が暮らしていたが、アフリカの熱帯雨林と人類のつながりを示す最も古い証拠は、約1万8,000年前まで遡る。Eslem Ben ArousとEleanor Scerriらは、新たな論文でその境界をさらに遡っている。著者らは、現在のコートジボワールにあるベテI(Bété I)と呼ばれる遺跡に注目した。この遺跡には、つるはしなどの石器やその他の小さな遺物など、人類が居住していた痕跡が残っている。この遺跡は15万年前のもので、堆積物の分析から、古代の人々がそこに住んでいた当時は、現在と同様に湿潤な熱帯雨林であったことが明らかになった。
これは、人間とこの種の生態系との関連性が明らかになった最古の事例である。この発見は、古代の熱帯雨林が、かつて考えられていたほど常に人が住めないような場所ではなかったことを示唆している。
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- Published: 26 February 2025
Ben Arous, E., Blinkhorn, J.A., Elliott, S. et al. Humans in Africa’s wet tropical forests 150 thousand years ago. Nature (2025). https://doi.org/10.1038/s41586-025-08613-y
doi:10.1038/s41586-025-08613-y
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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