【古生物学】古代の寄生バチが見つかる
Nature Communications
2018年8月29日
フランスで古第三紀(約6600~2300万年前)のものとされる新種のハチ4種が発見され、古代の寄生事象の直接的な証拠が得られたことを報告する論文が、今週掲載される。
化石から寄生事象の証拠が見つかることは珍しい。寄生者と宿主の相互作用に関する情報が保存されている必要があるからだ。そのため、寄生バチの化石記録は、成体単体の化石にほぼ限られており、わずかに正体不明の幼虫と宿主が隣り合って琥珀に封じ込められた例が数例あるだけだ。捕食寄生種のハチと推定される個体が宿主の体内にいるという唯一の化石記録は、フランスのケルシー地方で発見された約4000~3000万年前の鉱化したハエの蛹の薄い切片から見つかっている。
今回、Thomas van de Kampたちの研究グループは、高処理能シンクロトロン放射X線マイクロトモグラフィーを用いて、フランスで発見された古第三紀の鉱化したハエの蛹1510点を調べ、新たに発見されたハチ4種による55例の寄生事象を特定した。4種の新種(Xenomorphia resurrecta、X. handschini、Coptera anka、Palaeortona quercyensis)は全て、宿主の体内で単体の寄生生物として成長したものであり、1つの生息地にいる同種の宿主に寄生するための形態的適応が種ごとに異なっていた。例えば著者たちは、C. ankaとP. quercyensisは、触角、翅、腹柄(胸部との境にある腹部前部の細い「くびれ」)を変化させて、他の2種のXenomorphiaよりも地上での生活様式に巧妙に適応していたことを明らかにしている。
doi:10.1038/s41467-018-05654-y
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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