Nature ハイライト

免疫学:STING活性化の構造基盤

Nature 567, 7748

STINGは、細胞質中のDNAに対する自然免疫応答に重要な役割を担うタンパク質で、リガンドであるサイクリックジヌクレオチド(cGAMP)に結合するとコンホメーション変化を起こし、キナーゼTBK1を引き寄せて活性化する。TBK1は次いで、STINGと転写因子IRF3をリン酸化する。TBK1によってリン酸化されたIRF3は二量体化し、核へと移動してI型インターフェロンの発現を調節する。今回Z Chenたちはクライオ(極低温)電子顕微鏡を使って、完全長STINGのリガンドが結合していない状態とcGAMPが結合した状態の構造を明らかにしている。得られた2つの構造の比較からSTING活性化のモデルが考案され、変異導入解析によって裏付けが得られた。同じグループからのもう1つの論文では、TBK1とSTINGの間の相互作用の構造基盤が確認され、STING中のTBK1結合モチーフが突き止められて、STINGを介したシグナル伝達の予想外のモデルが提案されている。STINGのアゴニストはがん治療に、またアンタゴニストは自己免疫疾患の治療に使えると考えられているので、その活性化機構を明らかにした今回の結果は、これらの薬剤候補の開発に重要なものとなるだろう。

2019年3月21日号の Nature ハイライト

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