Press release

東京大学は、アジア太平洋地域でナンバーワンの座を中国科学院に明け渡すのか

2013年3月20日

日本は、研究論文数でアジア太平洋のトップを走り続けてきました。しかし、今後数年間で、その地位は中国に取って代わられる可能性があります。2012年のアジア太平洋地域におけるトップ研究機関は東京大学でしたが、2013年には中国科学院がその地位につくのはほぼ確実でしょう。すでに月間論文数では、中国科学院が上位にきています。

これは、本日発行された Nature の付録「2012 Nature Publishing Index (NPI)アジア太平洋特集」に掲載されている主要な結論です。

NPIによると、2012年におけるアジア太平洋地域の科学論文数は日本からのものが大半を占めており、特に化学、生命科学、物理の3分野においては、日本が最も多くの論文を発表しています。そしてトップ200研究機関のうち80が日本に位置し、トップ10の研究機関のうち6つが日本にあります。

2位の中国との差はまだ大きいですが、急速な成長を遂げている中国は日本を脅かす存在となっています。2012年に、Nature 関連誌に掲載された日本人著者による論文は398本でしたが、中国人著者による論文は303本でした。共著論文において、個々の著者の相対的な貢献度を示す “Corrected count” でみると、日本は233.7、中国は150.03と差は開いています。しかし中国は、過去5年間で論文発表数が300%伸びており、日本が55%の伸びにとどまっていることをみると、日本が優位な状況は長続きしないかもしれません。

日本の科学プログラムが堅固であることは、国内研究機関の順位が安定していることからもわかります。2011年以降、上位4つの研究機関は変化していません。東京大学、京都大学、理化学研究所、大阪大学が、変わらず上位を占めています。東北大学は、2011年3月の東日本大震災により甚大な被害を受け、その結果2012年には、順位を1つ下げて6位となりました。しかし、この大学は、再建のために多額の予算を割り当てられており、再建計画には、災害科学国際研究所の開発も含まれています。

名古屋大学は、5位に順位を上げ、7位から10位は、産業技術総合研究所、九州大学、北海道大学と東京工業大学となっています。注目したいのは、独立行政法人海洋研究開発機構で、30位から15位にランクを上げ、Nature Geoscience の2012年アジア太平洋地域のトップ研究機関となっています。

2012 Nature Publishing Index(NPI)アジア太平洋特集は、Nature の付録として本日発行されました。これは、Nature および Nature 関連誌18誌に掲載された研究論文の生産数を国別、研究機関別に測るものです。地域ごとの最新の結果、およびNature Publishing Index Global Top 100については、下記のウェブサイトをご覧ください。ウェブサイトは毎週更新されており、過去12か月分から算出された最新のデータを見ることができます。

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