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太陽物理学:太陽面爆発のカギとなる磁気ケージと磁気ロープ

Nature 554, 7691 |  Published: |  doi: 10.1038/nature24671


太陽フレアは、大量のエネルギーを解放する壮大なコロナ事象である。太陽フレアは、コロナ質量放出を伴っているかどうかによって、噴出型と閉じ込め型のどちらかに分類される。閉じ込め型のフレアを生じさせる機構を特定するために2種類のモデルが開発されているが、フレアが起こる場所の磁場を必要な精度で決定できなかったため、これまでどちらかに決めることはできなかった。第一のモデルでは、引き金はフレア構造のトポロジーの複雑さと関係しており、磁気的な特異面の存在を示唆している。この描像は、多くのフレア領域では、こうした特徴付近で放射放出が生じるという観測事実によって裏付けられている。第二のモデルでは、ねじれたフラックスロープの形成が重要な役割を担っており、このロープが不安定になる。その妥当性は、シミュレーション、いくつかの観測の解釈、実験室実験によって裏付けられている。本論文では、測定された光球面の磁場を入力として使った、閉じ込め型の事象のモデリングについて報告する。我々はまず、静的なモデルを使って爆発前のコロナのゆっくりと進化する磁場状態を計算し、次に、動的なモデルを使って爆発中の進化を決定した。その結果、磁場観測と一致させるには磁気フラックスロープが事象全体を通して存在しなければならないことが見いだされた。このロープは、飽和する前はゆっくりと進化し、突然放出される。ロープのエネルギーは、その上を覆う磁場(磁力線が閉じたケージを作っている)を突き破るには十分でないが、そのねじれ構造は、キンク不安定性を生じさせるのに十分大きいため、これが以前示唆されたように閉じ込め型のフレアにつながる。トポロジーはフレアの主な原因ではなく、X線放射の位置を示している。我々は、より弱いエネルギーが、コロナ質量放出を伴うより激しい爆発を生み出し、この爆発に伴うエネルギーは、所与の領域に対して予測される上限値であることを示す。

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