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形状をプログラム可能なギガダルトンスケールのDNA集合体

Nature 552, 7683 |  Published: |  doi: 10.1038/nature24651


分子モーター、酵素、ウイルス、細胞内構造体など、天然の生体分子集合体は、複数のサブユニットの自己制限的な階層的オリゴマー化によって形成されることが多い。また、ウイルスキャプシドに例示される戦略である、階層的な集合と対称性の組み合わせによって、いくつかの構成要素を集合させて大型の構造体を効率よく形成できる可能性もある。タンパク質のde novo設計や、RNAナノテクノロジーとDNAナノテクノロジーは、こうした能力を模倣することを目標としているが、ウイルスなどの細胞内成分ほどの寸法と複雑さを持つ人工構造体をボトムアップ型の方法で構築することはまだ困難である。今回我々は、天然の集合原理をDNA折り紙法と組み合わせて、ギガダルトンスケールのサイズ制御された構造体を形成できることを示す。DNA塩基配列情報によってDNA折り紙の個々の構成要素の形状がコード化され、次にこれらの構成要素間の相互作用の幾何学的配置と詳細によって、より高次の集合体内の構成要素のコピー数、位置、向きが制御される。我々は、最大で直径が350 nmで原子質量が330メガダルトンの平らなリング、マイクロメートルの長さで一部の細菌と同等サイズの太いチューブ、最大1.2ギガダルトンで直径が450 nmの三次元多面体集合体を形成することによって、この戦略を例証する。我々は、確認された構造と十分な堅さの構成要素、および自己制限的であって平衡状態で進行して誤り訂正できる階層的集合を確実にする相互作用モチーフを用いた正確な設計によって、最高90%の収率で効率的な集合を実現した。我々は、ウイルスや細胞小器官に近いサイズの構造体を自己集合によって形成できる今回の方法により、使用するDNA折り紙構成要素のモジュール性と高度なアドレス可能性を活用することで、他にも特定サイズのさまざまな複雑構造体を手軽に形成できると予想する。

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