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生化学:後期促進複合体の自律制御によって有糸分裂とS期の開始が共役する

Nature 432, 7017 doi: 10.1038/nature03023

体細胞の細胞周期を動かしているのは、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)活性の周期的変動である。有糸分裂期に入ると、CDKが後期促進複合体(APC)を活性化し、次にこのAPCがサイクリンの分解と有糸分裂の終了を促す。サイクリンAが再び蓄積するとAPCが不活性化されてS期へと進むが、活性なAPCが存在するなかでサイクリンAがどのような仕組みで蓄積しうるかは解明されていない。本論文では、G1期にAPCが自律的にサイクリンA蓄積が可能な状態に切り替わることを明らかにする。この状態変化には、ユビキチン結合酵素(E2)UbcH10のAPCCdh1に依存した自己ユビキチン化とプロテアソーム分解が必要である。APC基質はUbcH10の自己ユビキチン化を阻害するがE2の機能は阻害しないので、G1基質が存在する限りAPC活性は維持される。したがってAPCは、UbcH10の分解とサイクリンAの安定化を介して、自律的に自己の活性を下方制御する。このことから、後生動物の細胞周期の中核となっているものは、永続可能で高度に制御された振動体であり、それはCDK活性とAPC活性の交代によって成り立っている可能性が示唆される。

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