Nature ハイライト

がん: Notchシグナル伝達は腫瘍の増殖を手助けするブックマーク

Nature 545, 7654

小細胞肺がん(SCLC)は、神経内分泌表現型を持つアグレッシブな腫瘍である。J Sageたちは今回、SCLCのマウスモデルを用い、Notch経路の活性化が神経内分泌細胞の運命を切り替えて、増殖性の低い非神経内分泌細胞を生み出し、腫瘍内に不均一性を生じさせることを明らかにしている。そしてNotchシグナル伝達の活性化した非神経内分泌細胞は、神経内分泌細胞に栄養供給をするようになる。つまり、神経内分泌腫瘍細胞は自身のニッチ環境を作り出して、神経内分泌細胞に作用する因子を産生させ、腫瘍の増殖を促すのである。従って、神経内分泌細胞を標的とした化学療法と非神経内分泌細胞を標的としたNotch阻害剤は、協調して腫瘍発生を低減する。この研究で、肺がんの腫瘍内不均一性の基盤となる機構に新たな手掛かりが得られ、SCLCを対象とする新しい併用療法の可能性が示唆された。

Letter p.360
doi: 10.1038/nature22323 | 日本語要約 | Full Text | PDF
News & Views p.292
doi: 10.1038/nature22494 | 日本語要約 | Full Text

2017年5月18日号の Nature ハイライト

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